特別編

【タイトル】

コーリン・ロウ『マニエリスムと近代建築』(伊東豊雄+松永安光訳)

第3章「固有性と構成─あるいは十九世紀における建築言語の変遷」
第7章「透明性─虚と実」
 
 
【配布物】

レジュメ「固有性と構成」(作成白井くん) A3用紙2枚、A4用紙1枚
レジュメ「透明性」(岩澤くん) A3用紙2枚
 

【内容】

「透明性」の捉える問題設定とは、キュビズム(芸術)の展開とモダニズム(建築)の展開とをパラレルに提示することで、両者がカント『純粋理性批判』に端を発する人間の認識問題に根ざしたものとして捉えることではなかったか。
「固有性」について。「固有」であることを厳密に追い込んでいくと、そのものは認識できなくなる(共有不能性)。しかし我々は、ある個人を固有のものとして認識できる(共有可能性)。ここに「固有性」(character)の抱える両義性がある。これも広義にはゲシュタルト心理学の延長として捉えることが可能であり、これが全章に見られるコーリン・ロウの問題意識ではなかったか。
 


【次回】

コーリン・ロウ『マニエリスムと近代建築』「理想的ヴィラの数学」…高増君

『セヴェラルネス』第6章「ダイコクシバのアレゴリー