2010-04-26 弱い技術について 建築表現特論2010 【内容】 『セヴェラルネス』第3章「建築職人ウィトルウィウス 弱い技術」より、ローマ建築を成立させた技術の性質を論じる。 かつてギリシャを成立させた「強い技術」による建築が崩れた後、その破片を積み重ねてローマ建築を成立させたのが「弱い技術」である。それは、相互に連関させることが困難な「強さ」に対して、その連関が容易で偶然性を許容する「弱さ」を指す。この二つの技術観をテーマとして、ウィトルウィウスの正体に迫る。 【配布物】 なし 【次回講義】 『セヴェラルネス』第4章「ピラネージ、都市の人間」より、マジックメモとエッチングなど、過去の所作を痕跡として残存させる行為について論じる。