第4クール結果発表

 
【課題の目的】
課題の目的は「カウントダウンブログ」というタイトルに集約されています。
●「ブログ(日記をつけること)」によって継続性が必要となります。
●「カウントダウン」という日常的でない変異点がある事によってその継続性にピークが生まれます。
 
つまり、この課題では、日記という時間的「継続性」のなかに、いかに「起承転結(ピーク)」を持たせるか。
それによって日常的なつながりを、いかに特別な作品として成立させるかにチャレンジしてもらいました(というのが本当の目的でした)。

とりあえず「表に出る」ことを主眼とした中谷スタジオでしたが、今回は、今後の設計課題に必要となる「設計を作品として構成する能力」を結果として養ってもらう事にもなっています。
と同時に皆さんの書いたブログ自体が、2007年から8年にかけての貴重な複数の記録であったことも併記しておきます。

各ブログは今後の設計演習に展開していただくために、以下の5点を軸にABCで評価しました。
 1.テーマ性
 2.継続性
 3.意外性
 4.完結性
 5.構成力(インターフェイス、情報収集力、節約力)
これらの結果が、後日それぞれのブロガーの方々に個別に連絡されるはずです。
本日はAランクとして認められたブログをあげます。


●『いつも心にドラえもんhttp://d.hatena.ne.jp/a-----y/
☆日々の出来事で生じた困りごとから、ドラえもん博士の書き手が、ドラえもんの持ち物を紹介しその応用展開性を検討すると言うもの。テーマ設定と継続性に優れていた。構成力(特にインターフェース)は弱かった。

●『*Fortune Cookie*』http://d.hatena.ne.jp/mayben/
☆淡々と既存の占いソフトで日々を占っていく。最後の終わり方が意外。

●『*Relaxing Time*』http://d.hatena.ne.jp/tomo-rrow/
☆淡々と日々の入浴剤を紹介。独自の評価チャート、大晦日の入浴が豪華。

●『ライバルはエビフライ』http://d.hatena.ne.jp/ultra-soul/
☆淡々と大好物のプリンを批評。最後の終わり方もおもしろい。構成力があり分かりやすい。

●『主婦の日課!?』http://d.hatena.ne.jp/aloe-yoghurt/
☆新聞の折り込みチラシの内容紹介と分析。テーマ設定が秀逸で分析力も有る。わかりやすい。

●『脳髄export』http://29sleep.jugem.jp/
☆脳内のイメージを現実にエクスポートしようという過酷なブログ。継続性が評価。

●『音日記』http://segsound.blog31.fc2.com/
☆日々の事象を『音(楽)』で記録。ドキュメントな感じもありおもしろい。ただしインターフェースがかなり悪い。
(12/24『impromptou』http://www8.uploader.jp/dl/jackie_p/jackie_p_uljp00003.mp3.html

●『ハンニバル。』http://d.hatena.ne.jp/kangofsaa-an/
☆食べたもののカロリー数を計算し、設定期間中に食べた内容を他のもので換算。分かりやすい設定。

●『日本一周inブログ』http://d.hatena.ne.jp/fightwakaba/
☆仮想日本一周記。ネットに流れている些末な情報をリンクしてさも行ったかの様に構成。『旅』の後の分析をより充実させると良い。
どのくらいお金がかかったか等。

●『停車中な展示中(続きはwebでver)』http://blanktone.blog98.fc2.com/
☆第一課題、第二課題の延長なのか、停車中の自転車を日々紹介する。日々と自転車が不思議にマッチしていておもしろい。終わり方もよい。

わすれてた!

●『gonzooの日記』http://d.hatena.ne.jp/gonzoo/
☆単純ですが、すばらしいとおもいました。構成レイアウトも妥当な線です。画面一発で見れるかどうかはとても大事です。

〜全体を通じて〜
・ブログをつけていない人も多いと思いますが、ブログはネット社会への入口として大変敷居の低い良い媒体だと思います。大変だった人もいると思いますが、ネットとの付き合いはもはや不可避なのでぜひ今後ともおつきあいの方法をさぐってみてください。また今回紹介していない作品にもチョットイイなあーとかほのぼの系が個人的には好きでした(中谷記)。
・他の課題でも同様ですが、分析方法が複雑すぎると、他者の理解度が急激に落ちてしまいます。いかに斬新なテーマを、明瞭に、一発で他者に分からせるか。それが今回でも評価に反映されたと思います。
・「とりあえず役に立つかどうかは考えない」のと「他人にわかりやすく説明しない」という事は決定的に違います。いかに分かってもらえるか、そのための作業を楽しんでできる人になってください。
・改行の多用はやめましょう。行間に頼ること無く中身で勝負しましょう。
中谷礼仁、TA儀部記)